拝啓 大好きな君の大切な人へ

夏の終わりは、いつだってどこか儚く、切ない。

終わりがないものなんて、きっと無いのだろうけど。

まるで夏の日の太陽みたいにステージ上で輝く光に、永遠を願わずにいられない。

あの瞬間、「時間が止まればいいのに」と本気で思った。

私にとって宝物のような、あの夏。

 

2015年の夏、私は8人の人形たちに出会った。

たくさんの人が集まってくる東京ドームを横目に、TDCの地下深くへと進む。まるで秘密基地に入る子供のような気持ちで、ワクワクしながらエスカレーターを下がる。

少しひんやりとした空気とお客さんの熱気が混ざり合う、独特な空間と匂い。

子供の学芸会を見に来た母親みたいに、緊張しながら席についた8月2日の事は、今でもよく覚えているし、これからもきっと忘れないだろう。

 

初日の幕が開き、ちょっと緊張したような面持ちで登場した風磨くんが、客席からの大きな歓声を聞いて、どこかホッとしたように嬉しそうに笑った。

色んな思い出が増えて行く中、あの笑顔はいつまでも鮮明に心に残っている私の大切な一ページだ。

 

後々MCで、安井くんが風磨くんが初日とても緊張していて、「音楽とか映像とか大丈夫かな??って100回くらい聞かれた」と教えてくれた。樹くんが、緊張で楽屋に一人でいるのが怖いから、「一緒に楽屋にいてくれ!」と風磨くんに言われたとか、サポートしてくれるみんなが楽しそうに風磨くんのことを伝えてくれたり、風磨くんを中心にたくさんの笑顔が広がる時間がとても温かくて大好きだった。

 

 

風磨くんにとって、2015年の夏は大きな転機になった年だったと私は思っていて、

あの夏の成功が彼の自信となり、いろんなことが上手く進む歯車となった気がする。

だからあの最高の夏を一緒に作ってくれた7人は、私にとってもすごく特別で。

この気持ちは、これから先もずっとずっと変わらないと思う。

 

特に安井くんは風磨くんとすごく仲良しだったから、彼がジャニーズの一員でなくなることはとても寂しい。

一時期雑誌の近況を聞かれれば、ほぼ安井くんとのエピソードだったりしたし、笑

 風磨くんが、本当に安井くんのことが大好きで信頼しているのをずっと見てきたから。

 

それでもデビュー後は少年収とかに行かない限りあまり安井くんと一緒の仕事はなかったから、実は風isまできちんと彼のパフォーマンスを見る機会が無かった。

風isの初日、彼の完璧なサポートとそこにいてくれるだけで安心する存在感に驚いた。風磨くんにとって安井くんという存在が親友として一番近くにいたことがどれほど心強くて誇りだったのか、私は風isで安井くんの仕事ぶりを見て思い知らされた。

 

考えてみれば、風磨くんにとって「安井くんのいないジャニーズ」という世界は今日まで存在しなかったんだな〜。

 

ジャニーズに入ったばかりの風磨くんに、お洒落を教えてくれた安井くん。

風磨くんが人生で初めてつけたネックレスをくれたのも安井くん。

自分で作ったソロ曲を、いつも最初に聴いてもらって感想を求めるのも安井くん。

Jrになってすぐ、調子乗って浮いてた風磨くんを浮いた目で見ずに、一緒にいてくれた安井くん。

風磨くんのことを「同世代の中では確実に、いちばん、いかに自分がかっこよくなれるか追求してる」って言ってくれた安井くん。

どんな風磨くんも信じてそばにいてくれた、安井くん。

 
きっと安井くんがいたから、風磨くんはここまで頑張ってこれたんだと思う。
そして、きっとそれは風磨くんだけじゃなく、そう思って感謝している人が彼にはたくさんいるんだろうと、安井くんのことをほんの少ししか知らない私でも感じる。
 
 
風isの最終日に、安井くんが
「風磨のファンって、ノリいいよね!笑いのツボが同じでちゃんと反応してくれるから嬉しい!」
「風磨のファンって、風磨みたいだよね!」
って言ってくれたこと、嬉しかったなあ。
こんな風に誰かの良いところを見つけて、きちんと言葉にして伝えてくれる人が、風磨くんのそばにいるんだなって思えて嬉しかった。
 
ソロコンの最後に安井くんが置いてくれた風isからの手紙。
「俺らも負ける気ねえからな。」
この言葉も、すごく嬉しかった。きっと何よりも当時の風磨くんの背中を押してくれたと思うから。
 
だから安井くんには、場所が変わっても風磨くんに負けないくらい幸せでいて欲しい。
 
もちろん、安井くんだけじゃなくあの夏一緒にステージに立ってくれた
美勇人くん、さなじい、萩ちゃん、増田くん、半ちゃん、樹くん。
どうかどうか彼らには、それぞれの場所でずっとずっと幸せでいて欲しいし、笑っていて欲しい。

 

 

風 is a doll?のエピローグ。

人間の心を盗むことが目的だった彼らは、音楽を通してある感情に気がついた。

心は盗むものではない。心は与えられるものではない。自分の中に生みされるものだと。

これから先も彼らがずっと一緒にいるかはわからない。それでも、彼らは音楽で繋がっているだろう。

また朝が来る。彼らは深く長い眠りにつく。

「人間になりたい」

その夢が叶うことを願って。

ある日 彼らは人間になって、いつか再びあなたたちの前に現れるかもしれない。

そのとき、止まっていた時計の針が再び 動き始める。

今日のつづきを...。

愛のつづきを...。

 

ここにあるように、これから先もきっと彼らは音楽で繋がっている。

風磨くんは、彼らと繋がっていられるようにこれからも歌い続けてくれるだろう。

そしていつか集まって、あの幻みたいな4日間のことを思い出しながら「楽しかったな〜」って笑ってくれたらイイな、なんて思う。 

そんな未来を夢見ることぐらいしか私には出来ないけれど、最高の夏を教えてくれた8人の未来がいつまでも輝き続けること、あの夏がきっとどこかに繋がっているってことをただただ願ってる。

 

夏の終わりを知らないわけじゃない

思い出も紡いでも戻れはしない

空に上げて 合図 また花びら舞い

空見上げて 曖昧に語りだすふいに

また来年集いたいなんて

毎年ながらも切なく響く

ただ今はこのまま響く

儚く舞う花びらの如く......

 

潮の香り 星空 つなぐ手と手ほどいて

地平線 その先 新たな季節へ それぞれ

 

波の音も 焼けた砂も

アルバムに残らないから素敵なんだ

君の声はこのままずっと

聞いていたい 笑っていたいな

思い出にはまだしないMy Lovin' Season

君といればいつでもMy Lovin' Season

  

 

どんな最高の夏にも、終わりが来る。

この先、もっともっと最高な夏がやってくるのかもしれない。

それでも私はきっと、8人の人形たちと過ごしたあの夏のメロディを、この先もずっとふとした時に繰り返すだろう。彼らに出会えた夏を、忘れないように。

 

8人の人形の怪盗団に奪われた、わたしの心は

彼らの未来を思い、これからも高鳴り続ける。

 

安井くん、11年間本当にお疲れ様でした。どんな時も風磨くんのそばにいてくれてお兄ちゃんでいてくれてありがとう。

安井くんをはじめ、美勇人くん、さなじい、萩ちゃん、増田くん、半ちゃんのこれからのご活躍を期待しています。

(もちろん、風磨くん、樹くんも^^)

 

 

たくさんの素敵な思い出をありがとう。

 

2019.03.31

びび